アンニュ医レズビアンの日記

思ったことや考えたこと、最近見たドラマのことを書いています。

記憶が引きずり出される刑

ここ最近調子が悪く、嫌な記憶がずるずる勝手に出てきてしまう。

今日は20代前半の片思いの黒歴史が引き摺り出されてしまった。

未熟すぎて最初から最後まで最悪な思い出だし、人にも迷惑かけたなと反省する。

別に人のこと好きになるの自体は初めてじゃなかったけど、中高時代も誰にも言えず一人で抱えてたのは同じでも、その頃は他に関心を向けて好きな人から逃げることができた。

大学生になって上京して一人暮らしを初めて、新しい環境で友達もおらず、当然セクマイの知り合いもおらず、人間は周りに溢れているのに、自分の周りの人間関係は極めて狭く閉鎖的で、それまでみたいに一人で抱え込んで全部無かったことにしようとしたんだけど、他に発散できることが無さすぎて結局数年間ずっとその状況に苦しみ、もう忘れられたかなと思っているのにたまに思い出してしまう。

 

そもそも知り合ったのはサークルの勧誘で、一目惚れだった。

なんかいい匂いの人だなと思ったのは鮮明に覚えているのだけど、それ以外の印象は忘れてしまったで、一鼻惚れなのかもしれない。

正直同級生に誘われて嫌々行った見学会だったのだけど、その先輩のお近づきになりたくて入部してしまった。

女子が5人くらいしかいなかったので、仲良くなるのはめちゃくちゃ簡単だった。

しかも私は大学から徒歩5分くらいのところに住んでいたので、よく部員でうちに遊びに来ることもあった。

自分の家に人が来るのは実はあんまり好きじゃなかったけど、先輩も来るなら大歓迎だった。もっと実を言えば本当は二人きりがよかったけど、中高時代からそういうのを諦めるのは上手になっていたので、上手く我慢できていた。

それまで女子校だったので、自分の好きな相手に恋人ができるなんていう事象を想定することができず、先輩も当時は付き合っている人がいなかったので勝手に安心していた。

色んなところから平穏は崩される。

まず、私に好意を持つ同級生の男子が現れた。

そして、先輩が思いを寄せる相手がサークル内にいることを知った。

ダブルで辛かった。

まず私の事を好きという男子に関しては、全く興味が無かったんだけど、当時自分がレズビアンだということにも半信半疑だったので、ひょっとしたら自分はその人のことを好きになれるんじゃないかという期待はあった。

しかも同時期に先輩がとうとうそのサークルの男の人と付き合い始めた。

付き合うことになったって聞いたとき、私は付き合うってことが何なのかよく理解していなかったので、意外なことにあまりショックを受けなかった。

けど、それはその後数日かけて、先輩もノンケで普通に恋愛ができる人で自分とは世界が違うんだとじわじわと実感していった。

しかも自分はいくら仲良くなって、サークル活動以外でも遊んだりする仲になっても、あくまで仲のいい後輩ですらなくて、友達みたいな距離にも近づけないんだろうなと察知してしまった。

そして自棄っぱちで同級生と付き合ってみることにした。

それがうまくいけば自分の不完全さを少しは埋め合わせられるような錯覚があった。

でもそれが大失敗の始まりで、結論から言えば友達としては別に嫌いではなかったけど、恋愛的には全く好きとは思えなかったし、手をつなぐのは我慢できたけど、キスは厳しかった。

一回頑張ったけど、帰宅後すぐにめちゃくちゃうがいして、その数日後に別れたいと伝えた。

この人との関わりが、逆にノンケの人は私に迫られたらこんな気分になるんだろうなという想像の元になっている。

 

さて、先輩の方はとても順調に愛を育まれて、でも私ともよく遊んでくれた。

同じ大学、サークルなので、ほぼ毎日顔を合わせていたし、それ以外でも家で2人で映画を見たり、先輩がしょっちゅうたこ焼きを作りたいというので週に2、3回は2人でたこ焼きを作って食べたりした。

ちなみに私はそんなにたこ焼きが好きではない。

週に2、3日も家に遊びに来てくれるなんて私のこと好きなのでは?と勘違いしそうになることがしばしばあったけど、後から聞いた話では彼氏が図書館にこもって勉強してたりしたのを待つ間私の家で時間潰してただけっぽかった。

内心浮かれていたんだけど、私が試験勉強忙しい時期にもそんな感じで家にやってくることがあって、私は内心喜んでいたけど、時間潰しの事情を知る同級生が心配して声をかけてくれたことがあって一気に気持ちが萎んだ。

ノンケには何も期待しないという鉄の意思がこのころ芽生え始めるのだけど、まだ先輩への気持ちは忘れられず。

 

少し余談で、しょっ中肩揉みさせられていたんですが、正直当時の私には肩揉む距離間はすごくムラムラして、自制するのが大変だった。

そしてこの経験を通して精神的去勢を受けてしまったんじゃないかと思う。

 

そんなことを続けながら、大学生活というのは人生の一瞬の煌めきなので先輩が卒業する日がやってきた。

大学院に行くかもと言っていた時期もあったけど、結局就活をして、そんなに上手く行っている様子でもなかったけどどこかの会社に内定したとのことで居なくなってしまった。

学生時代はあんなに頻回にたこ焼き作ろうって連絡が来ていたのに、パタリと連絡は無くなり、居なくなったのは私の方なのかもしれない。

そしてやっぱり私は都合の良い時間潰しだったんだなと実感した。

そういうのが積み重なって恋心は忘れ去られ、その下に沈澱した負の感情だけが私には残った。

後々当時の彼氏と結婚したとか、他の県に転居したとか風の噂で聞いた。

会いたいなと思って連絡を取ってみたけど、都合がつかないとのことで、別日を調整する話にもならず連絡が途絶えたのでそれ以来連絡はしていない。

 

もっと上手く昇華する方法は無かったのかなと考察するけど、私には思いつかない。

早くに距離を置いてしまえば良かったんだろうけど、それはできなかったなぁ。

 

 

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